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システム ダイアリー噺ふたたび

 N協会神戸放送局のN崎君からコメントが届いた。以前メールしたときにこのブログに手帳のことを書いてるんだよと知らせておいたから読んでくれた。あの雑文を読んだ他の人からも手帳について何件か問い合わせがあった。というのも「システム ダイアリー」(通称SDと表記)を、あのFイロファックスのような大型の「システム手帳」のことと勘違いしている人が非常に多いことがわかった。そこで少し説明すると・・・。

 システムダイアリーは、1960年代にすでにコンピューター開発を手掛けていた研究者の奈良総一郎さんが創案した手帳で、第1号は1968年に発表されている。私は専門家でないので良く分からないが、何でもリフィルのサイズが82ミリ×140ミリで、これはピタゴラスが発見した「黄金分割」の比率から割り出したものだという。このこだわりがたまらないんだな。奈良さんによると(記者時代、駿河台のM治大学近くにあった会社によく遊びに行った)、正五角形ABCDの対角線同士が交わったところをPとすると、AP:CP=AC:APとなってその比率は約1.68なのだそうで、なんのこっちゃ? で、この比率は人間の美的感覚に最も適しているのだそうだ。古代ギリシャの美術はこの線分の分割やバランスが「黄金分割」になっているという。

 こういう話をしているときの奈良さんはとっても楽しそうで、「湯川秀樹さんが愛用してくれてたんですよ」と語っていた。私が文房具に目覚めるきっかけを与えてくれた方でもある。5年ほど前に有楽町の交通会館ビルの地下で会ったのが最後で、その後の消息をしらない。たしか息子さんがいらっしゃって、後を継いでいたような。ともかく、使い勝手の好い手帳で、インターネットで「システム・ダイアリー」と叩けば実物を映像で観ることができるので、詳しくはそちらに譲る。伊東屋さんが置かないのはなぜだろう?

 さてN崎君が夏場に愛用したという「SYSTEM DIAGRAM」というのは、本来のSDだと金具のバインダー式なのだが、この金具の部分をプラスチックというかビニールを固くしたような細い紙縒り状のモノに替えてあって、これをリフィルの穴に通して使う様式になっている。金具でない分、ゴワゴワしないし胸でもケツのポケットでも入れやすい。思わず段ボールから以前使っていたこげ茶色のダイアグラムを引っ張り出して来て、早速入れ替えてみた。真似っ子!真似っ子!!これが面倒臭いのは、リフィルを差し込むときにちょっと手間がかかるのだが、慣れてしまえばそれほど難しいことではない。Lイカのバルナック型にフィルムを装填するとき、スムーズに入らないので、名刺を差し込んでその向こう側にフィルムを通していくのと同じようなもんだ。その手間がかかるところが、これまた愉しいといえば愉しいのだが。

 ただ現役の記者は書く量が多いので、従来のSDの方が便利だな。本格的な取材のときは、もちろんノートだろうが、夜回りや朝駆けのときのメモはSDで十分だ。N君もさすがに夜討ち朝駆けはしないポストについたので、ダイアグラムを愛用するようになったのだろう。それにしても同志N崎が帰国したので、何だか心強いなSD派としては。かつてSD派だったFちゃんもすでに日和って能率手帳だし、きっと他の同志たちも雲散霧消してしまったのだろうな。Out of sight, out of mind.(去る者は日々に疎し)淋しい言葉だ。(10月27日)

コメント

  1. 田邊誓司 より:

    初めてコメントします。杵築高校の同級で田邊と申します。酒井啓二氏より当サイト及びあなたのご活躍をきき、拝見させていただきました。有名なジャーナリストとの交流があるなど、ご活躍には驚嘆です。私こと、別府でささやかに行政書士事務所を経営し、住民のみなさんのご相談に応じたりする日々です。小俣さんには、今後ますますのご活躍を祈念しております。

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